「帝王切開」の解説

「帝王切開」の解説

◆予定帝王切開と緊急帝王切開

 

通常のお産、つまり、赤ちゃんが産道を通って膣から生まれてくることを、
「経膣分娩(けいちつぶんべん)」といいます。
これに対して、おなかを切って、子宮から直接赤ちゃんを取り出すことを、
「帝王切開」と呼んでいます。

 

帝王切開は、下半身だけの局所麻酔をして行いますから、
赤ちゃんの産声を聞くことはできます。

 

帝王切開には、あらかじめ予測される場合と、
経膣分娩の途中で、緊急に帝王切開に切り替わる場合とがあります。
これらは、妊婦さんの状態とか、産院の方針によって異なります。

 

なお、経膣分娩には、健康保険が適用されませんが、
帝王切開には適応されます(つまり、保険を使える)。

 

 

◆増加する帝王切開

 

帝王切開は、全出産の10パーセントほどの割合で行われています。
しかし、傾向としては、今後増えていくことが予測されます。
日本だけでなく、他の先進国でも同様に増えていくでしょう。

 

帝王切開が増えてきた理由として、
安全性が広く知れ渡ってきたことがありますが、
それだけではなく、早産の赤ちゃんを帝王切開で助けられるようになったことが
いちばんの要因だと思われます。

 

帝王切開によるお産は、ママの回復がいくらか遅れます。
しかし、赤ちゃんの身になってみれば、
より負担の少ない方法でもあります。

 

過去の実績を見ればわかるように、
帝王切開で大きなトラブルになるケースはまずほとんどありません。

 

 

◆緊急帝王切開になるケース

 

・「回旋異常(かいせんいじょう)」といって、
赤ちゃんがうまく回りながら下りてこられない場合。

 

・陣痛がなかなか強くならない「微弱陣痛」のとき。

 

・赤ちゃんにへその緒が巻きついていたり、
胎盤機能が低下していて、赤ちゃんが低酸素状態にあるとき。

 

・何らかの原因でお産が長引いてしまっている「遷延分娩(せんえんぶんべん)」の場合。

 

 

◆予定帝王切開になるとき

 

・ママが重度の妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群)になっているとき。

 

・ママの骨盤が赤ちゃんの頭に比べて小さい「児頭骨盤不均衡」の場合。

 

・前置胎盤(ぜんちたいばん)といって、胎盤が完全に子宮口をふさいでいるとき。

 

・赤ちゃんの機能がまだ未熟で、
経膣分娩では赤ちゃんの負担が大きいと判断されるとき。