妊娠初期・妊娠4ヶ月:「出生前診断」の中身とは
◆出生前診断ですべてがわかるわけではない
出生前診断(しゅっせいぜんしんだん)とは、
赤ちゃんがまだおなかにいるときに、
染色体異常だとか奇形などの有無を調べるものです。
具体的には、
通常の健診でも行われる超音波検査の他、
羊水検査、絨毛(じゅうもう)検査、トリプルマーカースクリーニング検査などがあります。
出生前診断でしばしば引き合いに出されるのが「ダウン症」です。
かりに、出生前診断によって、染色体異常やダウン症がなかったとします。
すると、ああよかった、という気持ちになるでしょう。
しかし、その気持ちは、その後の育児の姿勢にも反映される可能性があります。
逆に、ダウン症だとわかった場合、
まだこころの準備ができていない段階で、
産むか産まないかの決断をしなければならなくなります。
かりに、ここで産まない選択をした場合、
それですべていいかというと、
そうでもないのです。
産まない選択をしたら、
子どもを亡くした(それも、自らの意志で)悲しみは消えないでしょうし、
また、その後、他の障害を持って生まれた子供の
成長ぶりをテレビその他で目にする度に、
あのときの決断は本当によかったのだろうか、
と自問自答する気持ちがきっと起こるでしょう。
このように、重大な問題があるのですが、
しかし、決断は、ほんのわずかな時間のなかで行わなければならないのが、
出生前診断なのです。
したがって、出生前診断は安易な気持ちで受ける検査ではありません。
遺伝的な心配があるとか、
診断が出て、選択が迫られる際の、サポート態勢が整っている場合、
こうしたケースに限って行うべき検査なのです。
○絨毛(じゅうもう)検査
絨毛検査は、妊娠9週〜妊娠11週ごろに行われます。
超音波画像を見ながら、
膣から子宮に器具を差し込みます。
そして、絨毛の一部を採取し、
染色体の異常を調べます。
けれども、絨毛検査は、流産の可能性もあって、
近年ではあまり行われなくなっています。
○トリプルマーカースクリーニング検査
トリプルマーカースクリーニング検査は、
妊娠15週〜妊娠17週の間に、ママの血液で、
染色体異常や神経管異常の確率を調べます。
しかし、あくまでも可能性を知ることができる程度で、
確率が高く出ても、ほとんどは健康な赤ちゃんが産まれていますし、
確率が低いのに、ダウン症の赤ちゃんが産まれることもあります。
確定診断には、羊水検査が不可欠です。
近年はあまり行われていません。
○羊水検査
羊水検査は、妊娠15週〜18週ごろ、
ママのおなかに針を刺し、羊水を吸い取って、
羊水中に浮遊している胎児の細胞を調べ、
染色体の様子を見る検査です。