妊娠初期・妊娠3ヶ月:「持病」がある場合
◆専門医と産科医の連携で
妊娠前に持っていた持病にはさまざまなものがあります。
病気によっては、妊娠や出産に直接・間接に影響を与えるものもあるでしょう。
当然のことながら、妊娠するに当たっては、
持病を診てもらっている専門医に相談していることでしょう。
それで、妊娠は大丈夫という答えをもらっているのであれば、
過度の心配は無用です。
専門医と産婦人科の担当医の双方から指示を仰いで、
しっかり体調管理をしながら生活して下さい。
もしも体調に急変があったら、すぐに受診すること。
◆薬には注意。勝手に服用方法を変えないこと
病気によっては、妊娠中も、それまで服用していた薬を飲み続けるでしょう。
当然のことですが、服用する薬は、
おなかの赤ちゃんに影響がないことを確認してから服用しなければなりません。
けれども、一般的に、薬は赤ちゃんに悪いからと、
医師に相談せずに、勝手に服用をやめてしまう人もいるようです。
これは危険です。
なぜなら、持病の薬を飲まないことによって、逆に、
おなかの赤ちゃんに悪影響を与える場合があるからです。
したがって、あくまでも医師の指示に従うこと。
◆持病がある場合、どんな産科を選ぶべきか
もしも持病の治療を受けていたのが総合病院や大学病院であるなら、
産婦人科もその総合病院や大学病院を選ぶべきでしょう。
なぜなら、持病と妊娠について、医師同士が連携をとりやすいからです。
もし持病の治療が総合病院や大学病院でなかったら、
治療を受けている医師に産婦人科を紹介してもらうといいでしょう。
できるだけ、内科、産婦人科、小児科がそろっている病院がいいでしょう。
○持病::心臓病
妊娠すると、心臓への負担が高くなります。
安静をこころがけ、食事は減塩食にするように。
安静と減塩が必要なのは、
赤ちゃんに充分な栄養や酸素が届くようにするためと、
それから、ママ自身の妊娠中毒症を防ぐためにです。
帝王切開による出産は、心臓の負担が増します。
原則として、経膣分娩(けいちつぶんべん)で出産し、
いきみなどを避けるために、吸引・鉗子分娩になる場合もあるでしょう。
○持病::貧血
重い貧血ならばともかく、
通常は、妊娠や出産に影響することはありません。
それから、ママが貧血症であっても、
不思議なことに、鉄分はおなかの赤ちゃんに優先的に送られるのです。
いずれにしても、妊娠が進行するにつれて、
貧血の症状はさらに進行していくでしょう。
食事に気を配り、病院から鉄剤が出されたら、まじめに服用すること。
○持病::甲状腺の異常
甲状腺ホルモンの分泌が乱れると、流産・早産・子宮内胎児発育遅延などの
原因になることがあります。
けれども、薬の投与によって、
ホルモン分泌がきちんとコントロールされている限り、
問題はありません。
産後の授乳も、通常、問題なしです。
○持病::ぜんそく
ぜんそくは、妊娠中に悪化する人もあり、また、よくなる人、変わらない人、とさまざまです。
妊娠中期以降に発作が起きた場合、
赤ちゃんに酸素が届きにくくなるので、
発作を起こさない工夫が必要です。
治療を続け、薬もしっかり飲み続けることが肝要です。
○持病::腎臓病
妊娠すると、腎臓への負担が増えます。
これは、妊娠によって、血液の循環量が増えるからです。
妊娠が進むと、妊娠中毒症に似た症状が見られます。
したがって、妊娠初期から、
妊娠中毒症の予防法と同様の生活指導・栄養指導を受ける必要があります。
○持病::糖尿病
血糖値のコントロールが大事です。
血糖値のコントロールがうまくいかないと、
流産、早産、巨大児出産など、母子に重大な影響を及ぼします。
インスリン治療、食事管理、カロリー制限など、
産科と内科の総合的な管理を受ける必要があります。