妊娠後期・妊娠8ヶ月:「前置胎盤」
◆おなかの張りとともに出血も
正常な胎盤は、子宮の上のほうに位置していますが、
まれに、赤ちゃんの通り道になる子宮口をふさぐ形でついていることもあって、
これを「前置胎盤(ぜんちたいばん)」と呼んでいます。
また、子宮口をふさぐほどではないけれど、
子宮口に近い位置にあるものは「低置胎盤(ていちたいばん)」と呼びます。
子宮口をふさいでしまっていては、赤ちゃんが出られないのはもちろん、
出産にむけておなかの張りが多くなってくると、
張ったときに胎盤と子宮壁との間にずれが生じやすく、
大出血を起こしてしまう心配があります。
ただし、前置胎盤だからといって、赤ちゃんの成長に影響することはありません。
◆だんだん正常な位置とわかることもある
妊娠の早い時期に「胎盤が下のほうについています」と
いわれて心配してしまうママもいるでしょう。
まだ子宮が大きくなっていないために、
胎盤の位置が相対的に低くついていることが多いからです。
しかし、妊娠の経過とともに子宮の内部が大きくなっていくと、
しだいに胎盤が上のほうに移動していきます。
妊娠後期になっても胎盤の位置が低いときは、
おなかの張りにともなって出血を起こさないよう、
無理をしないようにします。
前置胎盤による出血は、痛みがないので、
少しでも出血したときは、大出血に至る前に、
急いで受診してください。
◆出産は、原則として帝王切開
胎盤が子宮口をどの程度ふさいでいるかにより、お産の対応が異なります。
「全前置胎盤」の場合、赤ちゃんの出口が閉ざされているので帝王切開になります。
「部分前置胎盤」や「辺縁前置胎盤」の場合でも、
たいていは帝王切開になるでしょう。
「低置胎盤」は、状況に応じて判断します。