妊娠後期・妊娠10ヶ月:「羊水」という魔法の水
◆赤ちゃんのおしっこ
羊水は赤ちゃんのまわりを覆っていて、
無色透明よりやや白みがかった色をしています。
羊水は、常時、36〜37度に保たれています。
妊娠初期は、母体の血液から侵出したものや、
「羊膜(おなかの赤ちゃんを包んでいる卵膜のいちばん内側の膜)」から
しみ出してきたもの、分泌液などですが、
妊娠中期以降はほとんどが赤ちゃんの尿だとされています。
羊水の量は妊娠の経過とともに変化していて、
妊娠3ヶ月頃は約30ミリリットル、
もっとも多くなる妊娠8ヶ月頃で約700ミリリットル、
妊娠10ヶ月頃には約500ミリリットルほどになります。
◆羊水:赤ちゃんを守るクッション
さまざまな役割を持つ羊水ですが、
いちばんの役割は、おなかの外から衝撃を受けたときにクッションの役目をすることです。
この役割のおかげで、ママがおなかをぶつけてしまっても、
それが赤ちゃんに伝わってしまうことがないのです。
また、クッションの役割はお産のときにも役立ち、
子宮収縮が強くなっていっても、
直接赤ちゃんに伝わらないようにしています。
そして、赤ちゃんが産道を下がるというときには、
産道をきれいにし、赤ちゃんを通りやすくしています。
子宮内を赤ちゃんが自由に動き回ることができるのも、
羊水があるからこそなのです。
また、胎盤が子宮壁に着いているのも、
羊水が圧力をかけているためです。
◆羊水には赤ちゃんの情報が映し出されている
羊水というのは、赤ちゃんの体の情報をたくさん映しだしています。
赤ちゃんは、羊水を飲み込んでは尿にして出すので、
羊水に体の様子が表れるのです。
何か問題があれば、羊水の量自体も多くなったり少なくなったりします。
◆羊水過多
赤ちゃんが羊水を飲み込めなかったり、
消化管が閉じていたり、
肺に異常があったりすることも考えられます。
もっとも、問題がなくても羊水が多い場合もあり、
「多め」と医師にいわれても、
あらためて検査などがなければ、特に心配いりません。
◆羊水過少
赤ちゃんの腎臓や膀胱の働きが悪くて、
羊水を飲み込んでも排出できていないことが心配されます。
このほか、胎盤の機能が悪くて羊水がつくられなかったり、
破水によって減少していることも。
◆羊水混濁
赤ちゃんがおなかの中で低酸素状態になると、
胎便をしてしまい、
羊水が濁ることがあります。
これが発見された場合は、
注意深く赤ちゃんを観察します。